一度は読み通したい
『平家物語』は単なる平家・源氏による合戦記ではありません。約15年の間に、登場しては退場する主人公たち(たとえば平清盛と息子・孫たち、源義仲や源義経など)と、彼らの生きた時代・社会・人々による歴史ドラマです。
今期は昨年後期からの引き続きで、巻五を読了します。いよいよ鮮明になってきた頼朝ら東国武士の動き。それらに大敗を喫す平家軍。清盛は方針を大転換し、大嘗会を終えた福原の内裏から、人民すべてに至るまで平安京戻します。戻った平家軍が、先ず攻めたのは南都興福寺・東大寺その末寺。炎上する奈良の都で、清盛の悪行は頂点に達するのです。
本講座は続きものですが、いつ加わって頂いても、その日から古典の面白さに触れることができます。新しい方々のご参加を心よりお待ちしています。
【日程】全6回 いずれも10:00~11:30
第1回 1月15日(水) 巻五 福原院宣
第2回 1月19日(水) 富川
第3回 2月5日 (水) 五節之沙汰
第4回 2月19日(水) 都帰
第5回 3月5日 (水) 奈良炎上
第6回 3月19日(水) 巻六 新院崩御
【教室】
第1回~第5回:第3セミナー室
第6回 :第2セミナー室
【用意するもの】
梶原正昭・山下宏明校注『平家物語(二)』岩波文庫(黄113-2)1,010円+税
*必ずこの岩波文庫をお持ちください。
【受講料】
6,000円
【講師】
菅野 扶美
Sugano Fumi
共立女子短期大学名誉教授
2020年3月まで共立女子短期大学教授。専門は中世文学、宗教、芸能。特に歌謡集『梁塵秘抄』とその編者後白河院について。北野天神信仰研究も行っていますが、これは時代を横断して平安期から近世江戸期まで。