目からウロコ?
2025年後期講座の続きです。今回は、19番歌から始めます。
「言葉遊び」と銘打っていますが、初めての方のために、その意味をちょっと説明しておきます。
たとえば、ダジャレとかおやじギャグとか、面白おかしい、あるいはくだらない表現のことではありません。そもそも「言葉遊び」とは、何か他のことのためではなく、言葉そのものの表現を楽しむ、あるいは味わうことをいいます。
百人一首の歌も、歌のためだけに作られた、言葉のみによる世界です。言葉遊びの粋が極められたものです。
ところが、世の百人一首本は、ややもすれば、歌人の境涯や当時の社会事情など現実的なことがらに縛られた感のある解釈がされていて、言葉だけの世界としては捉えていません。
では、具体的にどのように捉えるか。単純・愚直なようですが、歌に用いられた言葉の一つ一つの意味・用法や、言葉同士のつながりに即して考えてみるというだけのことです。その結果を、お持ちの百人一首本の解釈と比べてみれば、違いがすぐ分かることでしょう。
古語辞典や古典文法の参考書を準備する必要はありません。ただし、講師が嘘を付くこともありますので、心配な方はご用意ください(笑)。
1回あたり、だいたい5首を目標に進めていく予定です。
【日程】各日2回分、計6回
いずれも午後1時すぎ~4時すぎ(間に適宜、休憩をはさみます)
第1・2回 2月6日 (木)
第3・4回 2月13日(木)
第5・6回 2月27日(木)
【教室】
第4セミナー室
【用意するもの】
百人一首の解釈本なら何でも。
【受講料】
6,000円
【講師】
半沢 幹一
Hanzawa Kan’ichi
共立女子大学文芸学部名誉教授 博士(文学)
日本語表現が専門。1954年生まれ。東北大学大学院文学研究科修了。古典関係の著書に、『「枕草子」決めの一文』『「源氏物語」巻首尾文論』(ともに新典社新書)など。