光源氏と中の品(なかのしな)の女
「帚木」三帖とは、源氏物語の第2帖帚木巻、第3帖空蝉巻、第4帖夕顔巻の三帖のことをいいます。これらの巻は、第1帖桐壺巻や第5帖若紫巻とは、話の筋があまり繋がらない一方で、三帖よくまとまっており、光源氏が紫の上に出会う前の、光源氏と中の品(しな)(中流階級)の女との恋物語として読むことができます。
今回も夕顔巻を読みます。光源氏は、五条の小家に住む夕顔の女にどんどん耽溺してゆきました。ゆっくり二人で過ごすため、某の廃院に連れ出した結果、夕顔は物の怪に取り殺されてしまいます。亡骸を目の前にした光源氏の惑乱、物の怪の正体などについても考えたいと思います。
【日程】全5回 いずれも10:20~11:50
第1回 3月28日(金) 夕顔巻―光源氏、中秋の夜に夕顔の家に泊まる
第2回 4月11日(金) 夕顔巻―光源氏、夕顔を近くの廃院に伴う
第3回 4月25日(金) 夕顔巻―物の怪、夕顔を取り殺す
第4回 5月 9日(金) 夕顔巻―惟光、夕顔の遺骸を東山に送る
第5回 5月23日(金) 夕顔巻―光源氏、二条院に帰る
※今回からの受講も大歓迎です
【教室】
第1回:第3または第4セミナー室(いずれか1室)
第2回(4月)以降:未定(決まり次第、更新します)
【用意するもの】
特になし。プリントを配布します。
【受講料】
5,000円
【講師】
岡田 ひろみ
Okada Hiromi
共立女子大学文芸学部教授
『源氏物語』を中心に、物語文学全般を専門とする。近年は特に、平安、鎌倉、室町期の物語や日記における「作中和歌」「手紙」「折り枝」などに関心がある。